ZEH(ゼロエネルギー住宅)とは?20代夫婦が選ぶメリットと将来得する理由を建築士が解説

はじめに

「住宅の性能、ちゃんと考えていますか?」

20代で家を建てようと考えたとき、間取りやデザインに目がいきがちですが、実は”家の性能”が将来の家計に大きく影響します。そのカギとなるのが【ZEH(ゼロエネルギー住宅)】です。

聞いたことはあるけど、「結局なにがいいの?」「コストが高そう…」と感じている人も多いのではないでしょうか?

この記事では、一級建築士としての視点に加え、「資産形成」という未来目線も大切にしている筆者が、ZEHの基本から20代夫婦にとってのリアルなメリットまで、わかりやすく解説していきます。

そもそもZEH(ゼロエネルギー住宅)とは?

  • エネルギー収支がゼロになる住宅のこと
  • 高断熱+省エネ+創エネ(太陽光など)がセット
  • 国が推進する新しい住宅のスタンダード

ZEHとは、住宅で消費するエネルギー量と創出するエネルギー量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。高い断熱性能と省エネ設備によってエネルギー消費を抑え、太陽光発電などで創エネすることで、実質的にエネルギー収支をゼロに近づけます。

20代夫婦にこそ知ってほしいZEHのメリット

①光熱費がグッと下がる!

オール電化×太陽光パネルで電気代をほぼゼロにできます。節約額は月1〜2万円、30年で約360〜720万円にもなり、家計への影響は絶大です!このような長期的な視点で見ると、ZEHの価値がよくわかりますね。

②補助金や優遇制度が使える!

国や自治体の補助金で導入コストが軽減できます。2025年度では最大100万円程度の補助金が利用可能で、自治体によってはさらに上乗せされる場合もあります。ZEH仕様だと住宅ローン控除や固定資産税の軽減も受けられるため、初期費用の負担を大きく減らせます。

具体的には、国のZEH支援事業では基本的なZEH住宅で60〜70万円、より高性能なZEH+では90〜100万円の補助金が出ることが多いです。さらに東京都や神奈川県など一部の自治体では独自の上乗せ補助があり、最大で150万円以上の補助を受けられるケースもあります!

③資産価値が下がりにくい!

ZEH住宅は”高性能住宅”として将来的にも評価されやすいです。一般的な住宅が年々価値を下げていく中、ZEH住宅は性能面で評価され、将来の売却時にも高く売れる可能性が高まります。

特に2050年カーボンニュートラル達成に向けた国の政策が進む中、省エネ性能が高い住宅は市場で評価されやすくなる傾向があります。すでに不動産査定でも「断熱性能」「省エネ設備」が重要な評価項目になりつつあり、資産としての住宅という観点からも、非常に賢い選択と言えるでしょう。

④災害時にも強い!

停電時でも太陽光+蓄電池で最低限の生活が可能です。特に子育て世代にとって、災害時の安心材料になります。近年増加している自然災害に対するレジリエンス(回復力・強靭性)という点でも、ZEH住宅は大きなアドバンテージがあります。

✅ ZEHを選ぶ前に、家づくり全体で“どれくらいかかるのか”も把握しておきましょう

建築士が語る!理想の家をつくるために必要な費用とは?|予算設計から資産形成まで徹底解説

建築士×資産形成の視点で考えるZEH

住宅は「支出」ではなく「資産」です。将来を見据えて「建てる・買う」ということは、未来の暮らしやお金にもつながっていきます。

  • 光熱費を抑える=固定費の見直し
  • 長期的な資産価値=住宅を”負債”にしない
  • 補助金や税優遇をフル活用=賢く得をする

建築士としての経験と、資産形成のリアルな実践者としての立場から言えるのは、**ZEHは”未来に得をする家づくり”**ということです。

よくある質問Q&A

Q1. ZEHって実際どれくらい高くなる? A. 一般住宅と比べて100万〜200万円ほど高いケースもありますが、補助金+ランニングコスト削減で10〜15年程度で十分に元が取れます。30年の住宅ローン期間で考えると、むしろ総支出は少なくなることが多いですよ。

Q2. 太陽光は本当に必要? A. ZEHの基準達成には創エネ(太陽光)がほぼ必須です。蓄電池とセットで導入すれば、停電時も安心です。ただし、太陽光パネルは約20年ごとの交換が必要になる場合があり、パワーコンディショナーは10〜15年程度で交換が必要なことも。導入前にはこれらのメンテナンスコストも含めた長期的な計画を立てることをおすすめします。それでも長期的には大きなプラスになります。

Q3. 将来売る予定があるなら意味ある? A. むしろ「ZEH仕様」は今後の住宅市場で評価される要素の一つです。2050年カーボンニュートラル達成に向けて、住宅の省エネ性能はますます重視されるため、資産価値維持という面でもプラスになります。すでに中古住宅市場では「省エネ性能」が重要な訴求ポイントになっていることからも、その傾向は明らかです。

我が家もZEHにしてよかった話(実体験)

「導入時は高いと感じたけど、1年住んでみて光熱費がほぼゼロになり本当に驚きました。夏も冬も室内温度が安定していて、子どもが小さい我が家にとっては健康面でも大きなメリットを感じています。去年の台風で3日間停電したときも、蓄電池のおかげで冷蔵庫や照明が使えて本当に助かりました!

導入前には太陽光パネルの設置条件(屋根形状・日照条件)をしっかり確認したのが良かったです。我が家は南向きの屋根が広く取れたので発電効率が高いですが、周囲に高い建物がある場合は事前のシミュレーションが大切だと思います。また、ハウスメーカーだけでなく専門の太陽光施工業者にも相談したことで、より適切なシステムを選べました。」(30代・2年前にZEH住宅を建てたAさん)

まとめ

ZEH=未来の家計を守る家です。デザインや間取りだけでなく、「光熱費」「資産価値」「補助金」といった視点も持ちながら家を考えると、数十年先の暮らしが大きく変わります。

一級建築士として、そして資産形成に本気で取り組む一人の20代として、「今こそ、ZEH住宅という選択肢を知ってほしい」と思います。特に若いうちから家づくりを考える方にとって、ZEHは単なるトレンドではなく、将来の資産と暮らしを守る賢い選択なのです。

ただし、メリットだけでなく長期的なメンテナンスコストや設置条件なども事前に確認し、自分たちの生活スタイルや住宅環境に合ったZEH住宅を選ぶことが重要です。しっかりとした知識を持って検討すれば、30年、40年と長く快適に暮らせる住まいを手に入れることができるでしょう!

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