SDGs時代のマイホーム購入術|エコでお得な住まいづくりを建築士が徹底解説!

はじめに

「どうせ家を買うなら、地球にも家計にもやさしい家を。」

最近よく耳にする【SDGs】という言葉。でも実際に「家づくり」とどう関わるのか、イメージしにくい方も多いのではないでしょうか?

本記事では、一級建築士であり、自らも資産形成に取り組む筆者が、「SDGs的マイホーム=エコでお得な住まい」のポイントをやさしく解説します。

・どう選べば損しない? ・どんな住宅がこれから”評価される”の? ・エコな家って結局高くないの?

そんな疑問にお答えしながら、未来を見据えたマイホーム選びのヒントをお届けします!

そもそもSDGsって?住宅とどう関係あるの?

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2030年までに達成すべき17の国際目標です。住宅分野は特に以下の目標と深く関わっています:

  • 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに → 省エネ住宅・ZEH・太陽光発電の導入はまさにこの目標に貢献!
  • 11. 住み続けられるまちづくりを → 長寿命で災害に強い住宅づくりはこの目標そのもの
  • 12. つくる責任 つかう責任 → 地域木材や持続可能な建材の利用がこれに該当
  • 13. 気候変動に具体的な対策を → 住宅の高断熱化やCO2排出削減はこの目標に直結

つまり、エコ住宅・ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)・省エネ設計の住宅を選ぶことは、SDGsに貢献する家づくりと言えるのです!

エコでお得な住まいってどんな家?

① ZEH住宅

  • 太陽光+省エネ+高断熱=エネルギー収支ゼロ ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。消費するエネルギーと創出するエネルギーの収支をゼロにする住宅です。高性能な断熱材、省エネ設備、そして太陽光発電を組み合わせることで実現します。
  • 光熱費ゼロ+補助金で実質お得 ZEH住宅では、光熱費が通常の住宅と比べて大幅に削減できます。一般的な住宅と比較すると月1〜2万円の節約になるケースも!30年間で360〜720万円もの差になることも。さらに国からの補助金(最大100万円程度)も受けられるため、初期投資の回収が早くなります。
  • 長期的に”資産価値が落ちにくい”家の代表格 2050年カーボンニュートラルに向けた政策が進む中、省エネ性能の高い住宅は将来的にも評価されやすく、資産価値が維持されやすい傾向があります。

② 長期優良住宅・認定低炭素住宅

  • 国が認める「性能の良い家」=補助金&税優遇あり 長期優良住宅は、耐久性・耐震性・省エネ性などが一定基準を満たす住宅として国が認定するもの。認定を受けると、住宅ローン減税の控除期間延長(13年間)や不動産取得税の軽減など、様々な税制優遇が受けられます!
  • 耐震・省エネ・劣化対策に優れた安心設計 通常の住宅よりも厳しい基準をクリアしているため、長く安心して住み続けられる住宅になります。地震や台風などの災害にも強く、保険料が安くなる場合もあります。

③ 地域木材・自然素材を使った家

  • SDGsだけでなく、居住性・健康面にも◎ 国産の木材や自然素材は化学物質の放散が少なく、シックハウス症候群のリスクを低減。湿度調整機能もあり、快適な室内環境を実現します。アレルギーなど健康面での効果も期待できます!
  • 地産地消・国産材で家づくり=地域と未来を守る選択 地域の木材を使うことは、地元の林業を支え、森林の適切な管理にもつながります。輸送によるCO2排出も少なく、エコロジカルな選択と言えます。多くの自治体では地域材利用に補助金を出していることも!

建築士×資産形成の視点で見る「エコ住宅の本当の価値」

  • 省エネ=ランニングコストの削減=家計にやさしい 高断熱・高気密住宅は冷暖房費が大幅に削減できます。一般住宅と比べて年間10〜20万円の差が出ることも!これは30年で300〜600万円もの差になります。
  • 高性能住宅=将来の資産価値も落ちにくい 2025年からは省エネ基準への適合が義務化され、これを満たさない住宅は将来的に市場価値が下がる可能性が高いです。逆に言えば、今から高い性能を確保しておくことで、資産価値の維持につながります。
  • 補助金・減税を活用すれば「初期コスト差」は十分取り戻せる ZEH住宅で約100万円、長期優良住宅で固定資産税の減額(最初の3〜5年)、住宅ローン減税の拡充など、様々な支援策があります。これらを組み合わせれば、初期コストの差を相殺できるケースが多いです!
  • 将来的に「売れる家」「貸せる家」にもなる=資産としての強み 2050年に向けて、不動産市場では省エネ性能が重要な評価基準になると予測されています。すでに欧米では「エネルギーラベル」の高い物件ほど価格や賃料が高くなる傾向が見られます。日本でも同様の流れが来ると考えられるため、将来の売却や賃貸を考えるなら高性能住宅がおすすめです。

実際にどんな支援が受けられる?

  • ZEH補助金 2025年度のZEH補助金は、基本的なZEHで70万円程度、より高性能なZEH+で100万円程度が一般的です。地域によっては上乗せ補助があり、東京都や神奈川県などでは追加で30〜50万円の補助が受けられる場合も!
  • 長期優良住宅への税制優遇 住宅ローン控除が通常の10年から13年に延長され、控除額も最大で500万円アップ。固定資産税も通常3年のところ、5年間軽減されます(税額が1/2に)。不動産取得税も軽減され、新築時のコスト負担が大きく軽減されます!
  • 地方自治体の独自支援も活用しよう 自治体によって支援内容は様々です。例えば、子育て世帯向け住宅補助金(最大100万円)、地域材利用促進(30〜50万円)、省エネリフォーム支援など。居住予定地の自治体窓口や、ハウスメーカーで確認することをおすすめします。 ※補助金情報は年度ごとに変更される可能性があるため、最新情報は各自治体の公式サイトや専門家に確認することをおすすめします。

Q&A:よくある疑問に答えます

Q1. エコ住宅って高いんじゃない? A. 初期費用はやや高くなりますが、補助金と光熱費削減で5〜10年で元が取れるケースも多いです!一般的な住宅と比べて200〜300万円ほど高くなる場合がありますが、補助金で半分程度は相殺できることが多く、さらに毎月の光熱費削減効果(1〜2万円)で残りも回収できます。長期的な家計管理の視点で考えると、30年のライフサイクルコスト全体では断然お得なのです!

Q2. 住宅性能ってそんなに重要? A. 長期的に見て家計にも健康にも影響大です!断熱性能が低い家では、冬の寒さによる「ヒートショック」のリスクが高まります。実際に日本では入浴時の急な温度変化で年間約1万7千人もの方が亡くなっているというデータも。また、結露やカビの発生も健康リスクを高めます。今や「性能」は選ぶべき最重要ポイントなのです。

Q3. SDGsって考えるのは自己満じゃない? A. 実は”お得で安心な住まい”を選ぶこと=SDGsへの貢献です。例えば高断熱住宅は、CO2排出削減だけでなく、家族の健康を守り、光熱費を抑えます。地域材を使えば、地元経済を支え、適切な森林管理にも貢献。つまり、SDGsを意識した家づくりは、家族にも社会にも良い選択なのです!

成功するエコ住宅づくりのための5つのポイント

1. 基本性能をチェック

  • 断熱等級:7以上(旧基準の4相当以上)
  • 気密性能:C値0.5以下
  • 耐震等級:2以上

2. 省エネ設備を検討

  • 太陽光発電(できれば蓄電池も)
  • 高効率給湯器(エコキュート等)
  • LED照明と省エネ家電

3. 材料選びにこだわる

  • 国産・地域材の活用
  • 自然素材(無垢フローリング、珪藻土壁など)
  • メンテナンスしやすい素材

4. 施工会社との綿密なコミュニケーション

  • 自分たちの希望や条件を明確に伝える
  • 施工会社のエコ住宅への取り組みや実績を確認
  • 詳細な見積もりの内訳を確認し、費用対効果を検討

5. 最新の補助金・税制優遇情報を常にチェック

  • 国や自治体の公式サイトで最新情報を確認
  • 補助金申請のタイミングや条件を把握
  • 複数の支援制度を組み合わせて最大限活用

まとめ

SDGsは地球規模の課題。でも、私たちの暮らしの選び方が未来を変える第一歩です!

エコでお得な住まいは、単なる「意識高い系」の話ではなく、家族の安心・家計の安定・将来の資産価値…すべてに直結する重要な選択です。

「環境にも家計にもやさしい家を建てたい」そんな思いを持つ20代夫婦にこそ、SDGs時代のマイホーム戦略を届けたい。そんな想いでこの情報をお届けしました。

省エネで高性能な住宅は、未来の地球環境に貢献するだけでなく、あなたの家計と健康も守ってくれます。初期費用だけでなく、光熱費やメンテナンスコストも含めた長期的な視点で家づくりを考えることで、本当に価値のある住まいを手に入れることができるでしょう。

環境教育や地域のSDGs活動に参加することで、自分たちの家づくりの意義をより深く理解することもできます。ぜひ家づくりを通じて、持続可能な社会づくりに一歩踏み出してみませんか?

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